歯内(根管)治療とは
歯内(根管)治療とは、一般的には歯の神経の治療と言われています。歯の表面にはエナメル質と呼ばれる硬い組織で覆われていますが、エナメル質の内部には象牙質と言われる少し柔らかい組織があって、さらにその中に歯髄という神経組織があります。歯髄が通っている管のことを根管と言います。
歯髄(歯の神経)や根管に、虫歯や外傷などで細菌の感染が起こりそれが進行すると、歯がしみたり、何もしなくても痛みを感じたり、咬むと痛かったり、歯茎が腫れたりすることがあります。そのような場合に、痛みや腫れを取り除いて歯を残すために、歯髄(歯の神経)や根管の中の細菌の感染を取り除く治療を行います。この治療を歯内(根管)治療と言います。
ラバーダム防湿
歯内治療(神経の治療)を出来るだけ効果的に行うために、歯にゴムのシート(ラバーダム)をかけて行います。
映画やニュースで、怪我や病気などの手術が行われている場面をご覧になったことがあるでしょうか。そのような場面では、青色などの布(ドレープ)で身体が覆われていて、手術する部位の周りだけがくりぬかれていて処置が行われていたと思います。この布(ドレープ)は、手術する部位をを明示して清潔な状態で手術を行えるようにするために使われています。
ラバーダムも、手術で使われる布(ドレープ)と同じような働きをします。
歯内治療は、お口の中で行われる小さな手術と言えます。ラバーダムを使用することで、治療を行う歯だけを明示して、唾液などからの感染を防いで清潔でなるべく無菌な状態で治療を行えるようにします。
歯内(根管)治療の種類
①抜髄
強い炎症を起こしてしまった生活反応のある神経を取り除く治療です。
②感染根管治療
根管内へ細菌感染が原因で生活反応を失った神経を除去して、感染を取り除く治療です。
③再感染根管治療
以前に根管処置を行った歯が再度感染した場合に、根管充填剤等を除去して感染を取り除く治療のことです。